ゴミ屋敷にゴキブリが大量発生!駆除方法

ゴミ屋敷にはゴミだけではなく、ゴキブリも増えます。ゴキブリは、見た目も嫌ですが、フンや死骸がアレルゲンになったり、病原菌を媒介したりします。

さらに、配線をかじって火災の原因になったりもします。一般の家でも時々見かけますが、ゴミ屋敷ともなると、エサが豊富な上にそこらじゅうが巣に最適な場所になっています。天敵であるはずの人間がせっせと環境を整えてくれるのでゴキブリにとっては天国といえるでしょう。

ゴキブリ天国と化してしまったら、なかなか自力で駆除することは難しいと思いますが、効果的な駆除の方法はあるので、ゴキブリの生態を知って根絶を目指しましょう。そして、ゴミを溜めないのはもちろん、ゴキブリを入れない、繁殖させない家にすることが大切です。

駆除に苦労するゴキブリの種類

ゴキブリにはいくつも種類がありますが、日本で一般的なゴキブリは、クロゴキブリとチャバネゴキブリです。クロゴキブリは寒さに強いため、飲食店や屋外のゴミ置き場に多く生息します。チャバネゴキブリは寒さが苦手なので、一般家庭の冷蔵庫の後ろとか段ボールの間にすんでいます。

クロゴキブリは、大きい(3~5cm)わりに動きが速く、飛ぶことができます。見つけたときのインパクトが大きく、気持ち悪さを通り越して恐怖さえ感じます。ゴミ屋敷には、どこからか入り込んできたこのクロゴキブリが、溜まった新聞紙や雑誌の間にびっしり潜んでいることがあります。ゴキブリは何でも食べるので、ゴミ屋敷の中はエサに困らないパラダイスなのです。

クロゴキブリに比べ、チャバネゴキブリは三まわりほど小さく(1cm程度)、色も薄いのでインパクトの面では劣りますが、殺虫剤への耐性があるため、むしろタチが悪いといえます。

おまけに、エサに殺虫剤が入っているかどうかの判断もできるので、殺虫剤入りのエサは効果がありません。最近では耐性ゴキブリにも効く殺虫剤が開発され、プロ用の殺虫剤は一定の効果がありますが、100%退治できるとは言い切れません。

燻煙剤を使った駆除方法

ゴキブリ駆除に使う殺虫剤には、直接吹きつけるスプレー、ベイト剤(殺虫剤入りエサ)、燻煙剤などがあります。スプレーや殺虫剤を使わない粘着剤入りのゴキブリ取りなどは手軽に使える代わりにゴキブリの根絶は難しく、その上多くの人が生理的に見るのも嫌なゴキブリの姿を確認しないと使えません。

ベイト剤は、殺虫剤入りのエサを食べたゴキブリが巣に帰ってから死ぬため、そのフンや死骸を食べた仲間も死んでいきます。根気よく使っていけば姿を見ずに根絶させることができます。

燻煙剤は根絶の最も効果の期待できる駆除方法です。

燻煙剤を使用するときはまず、ゴキブリがご近所のお宅に逃げ込まないように、家の隙間をふさぎます。ゴキブリは1.5mm程度の隙間があればどこからでも入って来るので、窓やドアの隙間、通風口や換気扇、エアコンのホースと壁の間、排水パイプと床・シンクの隙間などは、事前にゴキブリが出入りできないようにしておきます。

ただし、すでに汚部屋やゴミ屋敷となっている場合は、ゴミの山の中におびただしい数のゴキブリが潜んでいる可能性があるので、いきなり燻煙剤を使用してもゴミの奥に隠れてしまって効果が発揮できなくなります。何よりも先にゴミを家から撤去することから始めましょう。

殺虫剤が全く効かない卵に注意

ゴミを片づけ、隙間をふさいで燻煙剤を使うとゴキブリの姿を見なくなりますが、しばらくするとまた出てきます。駆除できたのは成虫だけで、残った卵が孵化するからです。ゴキブリの卵は卵鞘(らんしょう)という硬い殻でできた“入れ物”に入っています。卵鞘は、非常に丈夫で殺虫剤が中の卵まで浸透しないようになっているのです。

1つの卵鞘からは約40匹が孵化(ふか)します。ゴキブリのメスは生涯で5回ほど卵を産む(卵鞘ごと)ので、1匹の成虫から約200匹になるのです。

孵化にはクロゴキブリは約50日、チャバネゴキブリは約20日かかり、成虫になるまではクロゴキブリが約1年、チャバネゴキブリが約3カ月かかります。成虫になれば卵を産み始めるので、計算上どんどん数が増えていくのは明らかです。

ゴキブリの根絶には、一度燻煙剤で成虫を駆除してから、卵が孵化する1カ月半ほど後に再び燻煙剤を使うことが確実な方法です。

その後は、ゴキブリが入り込まないように隙間をふさぐこと、家の中を清潔に保つことです。特に、キッチンまわりは、食材、調味料などゴキブリを引き寄せる物があるので、キッチンに食べ物の残りや汚れを残さないように収納場所や収納方法に気をつけましょう。

また、ゴキブリはミント系のハーブの香りが嫌いなので、ミントのアロマオイルやハッカ油を希釈した水を、入り込んで来そうな場所に散布しておくといいでしょう。

ゴキブリは、水まわりの隙間からだけでなく、玄関や窓などから入って来ることも多いようです。ただし、ペットがいる場合は健康を害する恐れはないかどうかを調べてから使用した方がいいようです。

まずはお気軽にご相談ください(無料)