ゴミ屋敷の引っ越しを業者にお願いした場合の費用目安

ゴミ屋敷の片付けを個人で行うには限界があります。専門業者の手を借りた場合、ゴミの分別の手間もはぶけ特殊清掃をお願いすることもできます。

ワンルームで軽微な場合であれば3万円程度から。一軒家では20万円程度からとなりますが、ゴミの量や状況に応じて変わるので、必ず事前に見積を出してもらいましょう。

一人暮らしでは注意してくれる人がいないため部屋がゴミでいっぱいに

1人暮らしの人はゴミ屋敷とは無縁のように思えます。

ですが、仕事などで忙しく部屋の掃除やゴミ出しが後回しになりがちなのも一人暮らしの特徴です。地域のごみ集積所には曜日だけでなく、朝の決まった時間帯にしか出してはいけないことになっています。通勤の時間が合わなければ、どんどん家に溜まっていくことになります。

もともと片付けが苦手で掃除も嫌いな人も、部屋がゴミで埋め尽くされがちです。きれい好きでなかったり汚れていても平気だったりすれば、散らかっていても危機感を覚えません。家族などの同居人がいれば指摘してくれることも、一人ならば自分が動かなくては何も変わりません。

普段人が訪ねてくることも少なく、部屋には自分以外立ち入らないとすれば、片付ける必要性を感じなくなってしまうこともあります。

ゴミがうずたかく積みあがっていれば、何かの拍子で崩れてくるかもしれません。同じ部屋に寝ていれば、ゴミの下敷きになって怪我をするかもしれません。コンセント周りに溜まったホコリが漏電から発火し、周囲のゴミに燃え広がる可能性もあります。

ゴミが及ぼす影響はそれだけではありません。食品や食べ残しを放置することで、ゴキブリやハエなどが発生し悪臭もまき散らします。このような状況では不衛生で健康を損なうこともあります。溜まったホコリでアレルギーを誘発することさえあるのです。

手が付けられなくなる前に、月に一度大掃除の日を設定するのも良いでしょう。いつもシンクに食器が山積みならば食洗機を利用する、掃除には簡単なモップを使うなど、日ごろの手間を減らす工夫も効果的です。

一部屋分(ワンルームなど)のゴミ撤去費用の目安

自分一人では無理ならば、業者に依頼しましょう。清掃業者では、部屋の清掃から不用品の運び出しまでを請け負ってくれます。

また、室内のゴミの片付けと清掃は生前整理で依頼する場合は、遺品整理業者も利用できます。こちらの場合、事件現場の清掃を行う「特殊清掃」の技を持つところもあるため悪臭や害虫で悩んでいるのならば最適です。不用品で買い取れるものがあれば作業料金と相殺してもらえるケースもあります。

料金はワンルームといっても、床に荷物があるだけなのか、天井まで埋め尽くされているかで変わってきます。軽度な場合は3万円程度からとなりますが、2トントラックの量となると5万円から8万円にまで跳ね上がることもあります。

家一棟分のゴミ撤去費用の目安

一部屋でさえも手に負えないのに、家一軒ともなればそう簡単には片付きません。

スペースも多く、長年にわたって蓄積されてきたゴミは大量です。足の踏み場もない中で作業スペースを確保することから始めなくてはなりません。スペースができたら、不用品と必要な物を分別していきます。

不用品は、自治体の定めに応じて細かく分別しゴミとしてまとめましょう。家庭ごみは一度に大量に出すことはできないので、何度かに分けなくてはなりません。家具などは粗大ごみとなりますが、処理シールを購入し回収してもらう必要があります。回収も即日対応してくれるわけではなく、月に数回しかチャンスはありません。家電リサイクル法に該当するものであれば、個別に処理しなくてはなりません。

このように、手間も時間も膨大にかかるのが一軒家のゴミ撤去です。

その点、業者に依頼するのであれば、ゴミの分別や回収日にとらわれず一気に作業が終わります。

3LDKの家であった場合、状況にもよりますが20万円程度から引き受けてもらうことができます。ゴミの量や特殊な清掃が必要な場合は料金が代わってきますので、必ず一度見積もりを出してもらうようにしましょう。

放置して行政代執行になった場合の費用

ゴミ屋敷は本人だけの問題ではありません。悪臭や景観の悪化などで近隣にも迷惑をかけています。これまでは直接取り締まる法律はありませんでしたが、ゴミ屋敷が社会問題化してきたために条例を制定し強制執行できるようになりました。

指導や勧告を経ても命令に従わなかった場合に、行政が代わって撤去するというのが「行政代執行」です。

ゴミを放置していれば行政が勝手に処分してくれるなら好都合、などと思ってはいけません。管理は本来家の所有者の責任です。緊急性が高い場合に仕方なく行われるもので、もちろんかかった費用は所有者に請求されます。
自分で比較して安い業者を探して依頼する訳ではないので、高くなることもあります。支払わなければ差し押さえが待っています。

実際に、2016年には東京都の品川区ではゴミの撤去で約200万円の請求がなされました。ここまで高額になることはなかなかないでしょうが、近所の人や行政の手を煩わせる前に自分で対処したいものです。

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